Genki Global Dining Concepts

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PROJECT
STORY

「魚べい」
リブランディングプロジェクト

Rebranding project

コロナ禍を機に、激動の時代を迎えた外食産業。ライフスタイルの多様化やインバウンド需要の拡大など食に対するニーズは目まぐるしく変化する中、既存のブランドのままでは新鮮さを失い、独自の強みを発揮し続けることが困難になりつつあった。

そこで、株式会社Genki Global Dining Conceptsでは、1号店の誕生から14年以上愛され続けてきた「魚べい」のブランド改革を決意。プロジェクトを指揮する経営陣に加え、一般社員からも「本気で会社を変えたい!」という強い意思を持つ参加メンバーを募り、年齢や性別、役職、職歴を超えたワンチームを結成。ブランドロゴからヴィジュアル、店舗デザイン、メニューに至るまで、新時代を勝ち抜くためのリブランディングプロジェクトがスタートした。

時代の変化や顧客に合わせて
構築し直す
魅力やアピール力を
蘇らせるための取組み

CROSSTALK
プロジェクト参加メンバーの本音
「魚べい」リブランディングプロジェクトでは、本社の各部門はもちろん、現場の第一線で活躍する店長やスーパーバイザーなど、全社員に向けて参加メンバーを募集。数多くの応募の中から、ブランド改革に向けた熱い想いによって13名が選出された。今回、その中から3人のメンバーが集まり、座談会を開催。プロジェクトにかけた意気込みやさまざまな苦労、装いも新たに蘇る新生「魚米」への期待など、それぞれの想いをざっくばらんに語り合った。
  • 陳 偉 魚べい渋谷道玄坂店 店長

    魚べい渋谷道玄坂店 店長
    陳 偉

  • 泉 渉太  魚米minanoba相模原店 店長

    魚米minanoba相模原店 店長
    泉 渉太

  • 荒井 夏実商品部購買物流課

    商品部購買物流課
    荒井 夏実

TALK THEME 1

プロジェクトへの参加理由と、リブランディングへの想い

荒井:私がプロジェクトに参加した理由は、店舗業務と本社業務の両方に携わってきた経験を活かせると考えたから。どちらの目線からも考えることができるし、だからこそ、私にしか考えられないアイデアでプロジェクトに貢献できるのでは、と思ったからです。

泉:私は現在、店長を務めているのですが、日々の業務がルーティン化していく中で、自分自身がどう成長できているかが少し見えにくくなっていたのです。「このままでいいのだろうか?」という漠然とした不安を感じていて、そんな自分をどうにか変えていきたいと思っていたところに出てきたのが今回の公募。これは自分を変えていくチャンスだと想い、迷わず挑戦しましたね。

陳:上司からプロジェクトの話を聞いた時、正直、何をするのか今ひとつ分かっていなかったんですけど(笑)。とにかく新しいことを勉強したいという気持ちがあったので、私もチャンスだと感じましたね。ブランドの再構築という事業を通してこれからの会社の方向性を知ることができる点も魅力的でしたし、新しい取り組みに携わることで多くのことを学べると考え応募しました

荒井:実は、店舗業務を経験したとは言え、役割としてはチーフまで。店長のお二人や他のメンバーに比べて、経験や勉強不足で周りについていけるのか不安な気持ちもありました。

泉:不安は私もありましたよ。本プロジェクトでは社長や専務をはじめ経営陣の方々と一緒にミーティングを行うと聞き、その中で気後れすることなく発言できるかどうか、やはり心配でしたね。でも、これだけ大きな組織になってくると上の方と接する機会がなかなかないと思うので、そういう意味でも今回のプロジェクトは現場の声を届ける貴重なチャンス。普段接することのない様々な部署の方とも会えるので、不安と同時に楽しみも大きかったです。

陳:公募で選ばれた13名の中で、外国籍のメンバーは私一人。もちろん不安もあったけど、それよりも参加できる喜びと、何よりも新しいことに取り組めることへの期待感でワクワクした気持ちでしたね。

プロジェクト会議をしているメンバー

TALK THEME 2

現状と向き合う中で、見えてきた未来への課題とは

陳:プロジェクトでは8回以上ミーティングを重ねて、まずは現状の「魚べい」に関する良い点や問題点、今後解決していくべき課題抽出を行っていきました。その中で気付かされることが数多くありましたね。

荒井:印象に残っているのが、お客様に選ばれている店舗や今トレンドになっている店舗などを紹介し合ったことです。自分でも知らなかった魅力的なお店がたくさんあって、お店のつくり方やメニューの開発など勉強になることばかり。いろんな人と意見交換をして新しい知識を取り入れることの大切さはもちろん、自分とは異なる意見や考え方に触れることで視野が広がっていく喜びもありました。

泉:魚べいブランドの現状を分析していく際には、強みや魅力についてはほぼ全員意見が一致するけど、弱点や問題点についてはさまざまな意見が飛び出してきたのも興味深かったですね。

陳:共感できる意見も多かったけど中には「何それ?」と思う意見もあって(笑)、改めて自社のブランドと向き合う良い機会だったと思います。その中で私が感じたのは、改善点がたくさん飛び出すということは、それだけこの会社がまだまだ成長していけるということです。たとえば食材発注についても、これまで蓄積したデータを活用して誰もができるよう自動化を図っていくとか。業務を効率化・短縮化できれば、その分お客様のために時間を使うことができるので、サービスの質をさらに高めていくことができると思う。

泉:実際、問題点を洗い出していく過程で、フェアの打ち出し方やタッチパネルの見せ方など、今取り組んでいくべき課題に関してはプロジェクトの終了を待つまでもなくどんどん着手し、進化していきましたよね。改善したところをお客様からすぐにお褒めの言葉をいただいたりと……素直に嬉しかったです。

荒井:私はメンバーの中で一番若く経験が浅いので、経験豊富な先輩方の意見にとても刺激を受けました。まだまだ知識も視野も狭くて「これはこうだ」って決めつけてしまうところがあるのですが、現場をサポートするつもりで行ったことが、実は現場では業務の負担になっていたと気付けたことも。そういう意味では、プロジェクトを通して普段の業務の見直しにもつながったし、自分自身の弱点と向き合う機会にもなったのかなと。

泉:そうですね。私は普段なかなか自分から意見を言えないところがあるので、このプロジェクトではそんな自分を変えていかないといけないなと痛感しました。また、様々な部署で活躍するメンバーたちの専門知識の豊富さに圧倒されて、もっともっと勉強していきたいと意欲が湧いてきたのを感じています。

TALK THEME 3

「変える」ことの難しさと、その先にある喜びとやりがい

荒井:商品部としては新ブランドならではの限定メニューの開発や仕入れを担当したのですが、その中で「特別感」や「プレミアム感」を演出するのが本当に難しかったです。いろいろ考えていくうちに、どんな商品が世の中で求められているのか迷ってしまいました。

泉:お店づくりの面では、新しい会社の方針や取り組みをどのように現場に浸透させていくかが難しいところですね。新たなブランドの魅力をお客様に広めていくのは、現場のスタッフたちの力も大きい。インナーブランディングとして、店長の役割は重要だなと痛感しています。

陳:そこで問われてくるのが、普段からの人間関係だと思うんです。当社には多くの外国籍の社員やパートナーさんたちが働いていて、言語や文化、習慣も異なります。でも、言葉はなくてもコミュニケーションはできるし、大事なのは、同じ「心の温度」を持つこと。温度差があると何事も上手く浸透しないので、同じ目標に向かって進んでいこうと皆で一緒に考えて巻き込んでいって、チームワークで臨むことが大切なのかなと。

荒井:一人で考えていても答えはなかなか見つからないから、私はプロジェクトメンバーの皆さんにどんどん相談していきました。特に苦労したのが新しいデザートプレートの開発で、ケーキ1切れにフルーツを盛り合わせたものプレゼンテーションした時に、「これは一体何人前だ?」って厳しい意見が(笑)。どんどん指摘してもらって何度もやり直しをして、商品が決まったのは撮影日ギリギリ。苦労した分だけ、完成した時の喜びは大きかったです。

陳:確かに、新しいモノをつくりだす時、私たちが会社視点で考えるだけではダメで、より広く世の中を見たりお客様の気持ちに立つことが重要ですよね。今の時代、どんどん変わっていて予測することも上手くいかないけど、しっかりと時代の動きを捉えていかないといけない。難しいけど、やりがいのある部分でもありますね。

TALK THEME 4

一人ひとりの成長と共に、無限に広がっていく可能性

荒井:2025年3月、いよいよリブランディングした店舗がオープンしますね。

陳:ロゴも店舗もデザインを一新して、店名も「魚米」に決定。魚と米にこだわって、本当に良いお寿司をお客様にお届けしたいという当社のコンセプトが、より鮮明に伝わるものになりました。

泉:私はその「魚米minanoba相模原店」の店長を任されることになり、新たな活躍の舞台で働けることに期待と意気込みでいっぱいです。振り返ってみると勉強になったことばかりですが、今回の経験を通して成長できたと思える点はありますか?

荒井:私はやっぱり、メンバー同士意見を出し合い、さまざまな方向から物事を見る視点、チームワークの大切さを学べたと思います。以前は一人で抱え込んでしまったことも、今ではまず自分の考えを周囲に伝え、意見やアドバイスをもらいながらブラッシュアップするようになりました。時には厳しい意見にへこたれそうになる時もありますが(笑)、着実に課題解決に向かっていけるようになったことが嬉しいですね。

陳:さまざまなメンバーから幅広い知識と考え方を学んだことで、自分に足りない部分を明確にできました。今後、その不足している部分を集中して勉強し、より良い店づくりにつなげていきたいと思っています。プロとして成長していくためには自分なりに目標を立て、達成に向けて前向きに取り組んでいくことが不可欠。そして、一人ひとりが成長を目指していくことで組織を強化し、ここで働くことを誇りに思えるような会社に発展させていけると思うんです。もちろんそれは一人では無理ですが、でも皆で力を合わせれば絶対できるはず。

泉:確かに。まだまだ大きな可能性が広がっている会社だと、今回のプロジェクトを経験して実感できたような気がしますね。

荒井:当社の良さは、「入社年数が少ないから」、「年齢が若いから」、「女性だから」、という固定観念にとらわれず、誰にでも平等にチャンスがあるところ。新しいことへのチャレンジもどんどんし続けるので、チャンスもいっぱいです。だからこそ、これから一緒に働く新しい仲間たちには、まずは自分がどうなりたいのか、しっかりと目標を持って欲しいですね。また分からない事や疑問に思ったことは、自分から積極的に質問を行い、学ぶ姿勢を持つことが重要です。自分の強みを見つけ活かしつつ、いろんなことにどんどんチャレンジして欲しいです。

泉:もちろん、上手くいくことばかりではなく、いろんな困難や壁に突き当たることもあるし、時には挫折することもあるかと思います。でも、何事にも真摯に向き合えば、大きく成長できる会社です。

陳:まず、自分が選んだ会社で精一杯頑張ってみること。どんどん挑戦して結果を出し、自身の価値を高めることで自らの可能性も大きく広がっていくはずです。そんな意欲あふれる仲間と一緒に、未来を切り拓いていきたいですね。